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私的昭和史 桑原甲子雄写真集 上巻 東京戦前篇 単行本 – 2013/10/8

4.5 5つ星のうち4.5 2個の評価

東京の町並みや庶民の姿を飾り気なく撮った桑原甲子雄。二・二六事件や満州の貴重な写真も収録した昭和日本の決定版写真集。

登録情報

  • 出版社 ‏ : ‎ 毎日新聞社 (2013/10/8)
  • 発売日 ‏ : ‎ 2013/10/8
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • 単行本 ‏ : ‎ 336ページ
  • ISBN-10 ‏ : ‎ 4620606685
  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4620606682
  • カスタマーレビュー:
    4.5 5つ星のうち4.5 2個の評価

カスタマーレビュー

星5つ中4.5つ
5つのうち4.5つ
2グローバルレーティング

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上位レビュー、対象国: 日本

2015年1月11日に日本でレビュー済み
写真家であり、多くの写真雑誌の編集者であった桑原甲子雄氏が撮りためた中から選ばれた写真で構成されています。1934年(昭和9年)から1942年(昭和17年)の東京を何気ないショットとして写されているのですが、現代の目から見て貴重な一瞬の切りとりだと思いました。

表紙にも使用されている17ページ掲載の「麹町馬場先門」は、昭和11年の2・26事件の翌日に、和服の角袖の下から隠し撮りをしたものでした。戒厳令下の東京のひとコマです。
全くそれとは違う意味で驚いた写真は、同じく昭和11年の日本橋区室町で、馬車が車道を歩いているのは時代を感じさせるものでした。

昭和11年の浅草区浅草公園六区を歩く商家の店員の服装は確かに典型的な外出の服装でしょう。縞の着物に角帯、そしてハンチングと戦前の六区の繁栄ぶりと市井の人々の休日を楽しむ姿が伝わってきます。
本書では、人々の日常の暮らしを撮ったものが中心になります。100ページの見開きの写真に登場する2人の男性が醸し出す雰囲気は戦前期の姿の典型のようでした。

何気ない風景を撮り、市井の人々の働く姿は何の変哲もない物だったかも知れませんが、戦前の日本の日常を知る上では貴重ですし、本書の刊行の意義もそこにあるのでしょう。
170ページには青空が広がる上野駅前の光景が広がっていました。80年ほど前の上野ですが、このようにしっかりと撮ってあることで後の世代も当時の上野駅前に降り立つことができるのです。

ガード下の住居、路地裏の風景、貧しかった日本を示す「スラム」など、実にバラエティに富んだ被写体が提示されています。これらの写真は撮られてから80年ほど経っていますが、より貴重なショットになり、意味ある光景になっています。我々にとって知られざる激動の戦前の語り部のような風合すら伝わってきました。
4人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2013年12月17日に日本でレビュー済み
昔初めてこの人の写真集をみた時、「うわ、立原道造が歩いてゐた戦前東京が活写されてる」と思った。その予感を裏付けるやうな、保田與重郎にいかれてゐたといふ述懐を含む桑原氏自身のエッセイも収録。然り、含羞詩人と呼んでよいやうな桑原甲子雄青年の、行き場のない欝屈が、隠し撮り感覚の被写体からものすごくよく分かる。戦前の東京を、都会の青春をありありと追体験できる奇跡の一冊。造本は安直だが中身は総集編に近く濃い。『昭和の奈良大和路 入江泰吉の原風景』とともに、文学アルバムの最良の副読本です。
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